Railway gun

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登山初級者が10月初旬の北アルプスにテント泊した時の装備

もう大分前の話になってしまいますが、昨年の10月に友人と唐松岳までテント泊で行ってきました。テント泊登山は経験はあったのですが、10月初旬の北アルプスは冬の始まりと言っても良い状況です。ネットで調べたり、登山ショップのスタッフさんに話を聞いたりして情報収集しましたが、意外とこの時期の装備に関する情報が見当たらなかったので、実際に持って行った寒さ対策用の装備を列挙してみます。

登った山

今回行ってきたのは後立山連峰にある唐松岳です。山自体のレベルが高いわけではなく、登山が趣味の方からすれば「初心者の登る山」という印象が強いと思いますが、唐松岳のテント場は山頂付近にあり、標高2500m超での幕営となり、秋のテン泊のメッカである涸沢よりも高い場所にあります。この時期は氷点下に達するとの情報もあるため、装備は万全にしていかなくてはなりません。

ウェア類

ウェアは大きく分けて登っている最中の行動着とテン場についてからの停滞着です。一番大事と言っても過言では無いですね。

行動着

上半身

上半身はセオリー通り、ベース・ミッド・シェルで構成してます。私の場合はそれに加えてドライレイヤーをいつも着るようにしてます。

ミレーのドライナミックは、登山ウェアでは有名なアミアミのやつですね。

去年くらいから愛用しているのですが、確かにこれを着ていると汗冷えしないです。テント泊のときも登るときから下山後の風呂までずっと着っぱなしで過ごしていますが、特に不愉快な感じもせず、ずっと着てられます。今はファイントラックのドライレイヤーも持ってますが、そのあたりの比較記事はまた書きます。

ロングスリーブジップシャツは夏場の登山で涼しく着るために買った代物で秋山のミッドレイヤーと呼んでいいのか微妙ですし、ベースレイヤーのジオラインもライトウェイトなのでミッドレイヤーをフリースにしようかと思ってモンベルのお兄さんに相談したのですが、「秋の北アルプスと言っても最初から最後まで寒いわけではなく、行動中はむしろ暑いと思うので上に脱ぎ着できるものがあれば大丈夫だと思う。」との事でした。

シェルのAtom LT Hoodyは最近流行りのインサレーションウェアですね。今までソフトシェルとしてはモンベルノマドパーカを愛用していたのですが、防風性や保温性に若干不安があったのと、アークテリクスを着てみたいというミーハー理由で買ってしまいました。ちなみにモンベルのお兄さんには秋山ならノマドパーカで十分暖かいし風も防いでくれると言われましたし、冬キャンプで-5度くらいの中、ダウンを忘れてしまったときも(かなりギリギリでしたが)ノマドパーカで何とか過ごしたことがあるので、多分ノマドでも良かったと思います。(風が強くて寒いならレインウェア羽織ればいいですし)

下半身

下半身は保温用タイツ+トレッキングパンツの組み合わせです。夏山だとワコールのサポートタイツを使っているのですが、今回は持って行きませんでした。

モンベル | オンラインショップ | レインダンサー パンツ Men's



リッジラインパンツは薄手にカテゴライズされるので、中厚出のパンツを買ったほうがいいかなーと思っていたのですが、これもモンベルのお兄さんに聞いたら「下にタイツ履くなら行動中は薄手で問題無いと思いますよ」との事でした。タイツは上半身と同じジオラインですね。夏期のテント泊だとパジャマ代わりに使ってます。登山靴とソックスは夏山と同じものです。

下着・グローブ

オッサンの下着なんぞ公開してもしゃーないのですが、一応。

下着は両方化繊ですが、正直ジオラインのトランクスはちょっとチクチクするような感じがあり、個人的にはそこまで好きでは無いです。ウィックロンのトランクスはサラッとしていて愛用してます。

夏山だとグローブはしないのですが、秋の北アルプスは手がかじかむとの事だったので、雨具とセットで使っている防滴グローブに加え、インナーグローブを持って行きました。ちなみにインナーグローブはSサイズ、防滴グローブはLサイズですが、重ね合わせるとちょうどいい感じです。両方Sサイズとかだと入らないと思うのでご注意を。

停滞着

テント場で着る寒さ対策用のウェアとしては以下を持って行きました。

テント場に着いたらこれらに着替える感じですね。上半身はこれにAtom LTを着ます。ただ、この格好をすると全身真っ黒で頭と首が異様に明るい模様になってしまうので、色味はもうちょっと考えればよかったと思ってます。スーパーメリノウールは翌日のベースレイヤとしても使います。

ここまで書いて異様にモンベル率が高いですが、理由は安くて外れが少ないからにつきます。ちなみにアークのAtom LTは約30,000円で購入しましたが、モンベルで同等レベルのインサレーションであるU.L.サーマラップ パーカは公式ストアで12,200円です。1アークテリクス≒2.5モンベルですね。めちゃ安です。ただし、モンベルノマドパーカを街中で着ようとしたら妻から「浮いてる」と言われましたが、アークのAtom LTは「これならセーフ」と言われました。やっぱり見た目的には海外ブランドの方がカッコいいのか…。

ザック

テン泊だと沢山の物を入れるザックは、既に廃盤となってしまったモンベルのエクスペディションパックの旧型を使っています。ただ、このザック、私の体形には合ってないのか、腰ベルトが甘く肩に荷重が強くかかってしまったり、腰ベルトへの物入れやアタックザックになる部分が無いし、レインカバーはついてないし、下面からの荷物へのアクセスが片側ジッパーだけだったりと、正直買って失敗でした。私の同行者はグレゴリーのバルトロを使っていましたが、こっちのほうがはるかに背負いやすい上、物入も豊富で、アタックザックになる物入もくっついてるし、私もこっちを買おうと思っています。ザックは寒さ対策には関係無いんですけどね。

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宿泊用装備

テントはモンベルのステラリッジテントの2型、シュラフは同じくモンベルのダウンハガー800#1を持って行きました。下のリンクはどちらも最新型ですが、私が持っているのは旧版なので、ステラリッジテントは吊り下げ式でなくスリーブ式、シュラフはシームレスになってません。どちらもなんで最初からそうしてくれなかったのか…。吊り下げ式のステラリッジはスリーブ式より設営が楽です。ちなみにシュラフの下に敷くマットにはインフレータブル式のマットを使ってます。

webshop.montbell.jp

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シュラフについては#3と#1のどちらを持って行くかかなり悩みました…。が、寒くて凍えなくないと思って#1を持って行きましたが、結果としては#3で十分そうでした。同行者二人は#3で余裕そうでしたし、万が一寒くなったときはインサレーションでも着てれば十分だったなと思います。

まとめ

炊事用のバーナーなどは省いていますが、そこら辺は寒さ対策とは関係無いので省かせて頂きました。ちなみに、慎重な初心者あるあるだと思うのですが、行動中は冬であっても暑いのを忘れずに。氷点下での登山や軽アイゼンで行ける雪山歩きなどもやってみましたが、歩いていれば普通に暑くベースレイヤーと長袖のシャツで十分と思う事も多いです。暑さ寒さの感じ方は人それぞれだと思いますが、装備を持って行きすぎても重量になって結局使わない事ということも出て来ますので、ご注意ください。10月の北アルプスと言っても状況や登る山によって大きく異なるとは思いますが、初心者の方の一助になれば幸いです。