Railway gun

Web系企業に勤めるサラリーマンが書くブログ。技術に関してだったり他の物だったりします。30代になりました。

【資格】技術士二次試験(情報工学部門) 口頭試験編 後編

色々あってだいぶ遅くなってしまいました。口頭試験ももう直前だと思いますが、後編を投稿します。
言い訳のようになってしまいますが、この記事に書いてある対策は11月上旬~中旬から12月の試験に向けて集中的に実施しましたので、まだ間に合わないという事は無いはずです。

■出願まで:
pioneerinocean.hatenablog.com

■筆記試験対策:
pioneerinocean.hatenablog.com

■口頭試験編 前編:
pioneerinocean.hatenablog.com

口頭試験対策の方法

私自身が実施した口頭試験対策は2点に集約されます。

  • QAリストの作成とそれを使った練習(「QAリスト法」と勝手に呼んでいます)
  • 知識問題の学習

口頭試験の練習と言えば、やはりなんといっても模擬面接かと思いますが、私は受けませんでした。家族に面接官役をしてもらう方もいらっしゃるようですが、そちらもやっておりません。

QAリスト法

QAリストの作成

名前を付けるほどの事では無いのですが、面接試験では汎用的に使える練習方法なので、就職試験から技術士試験に至るまでこの方法を使い続けています。端的に言ってしまうと、 面接官の立場に立ってQを作り出し、Aを考える作業を延々と繰り返す だけです。

私自身のやり方としては、テキストエディタatomを使ってMarkdown方式でひたすらQAを作っていきました。
atom.io
atomである必要もないですし、Markdownで無くとも良いと思うのですが、Markdownを使うと、

- この業務で最も苦労した点は何か?
  - ○○を△△する点で苦労したが、◇◇といった工夫で対処した。
    - しかし、それでは××という問題点が出るのでは?
       - その点は■■という対応方式を検討し、対応する事を予め考えておいた。

というような形で延々と一つの質問から関連質問をぶら下げていくことができ、深堀してくのに視覚的に分かりやすいというメリットがあったことが大きいです。

肝心のQAリストをどのように作るか、という点は他の方の受験体験記(合否・部門関わらず)をひたすら読み漁って、基本的に出るであろう質問をピックアップし、そこからの関連質問は自分で考える、という作業になります。他の方の受験体験記やよく出る質問は、ネットで調べてみると大体出てきます。一般的に聞かれるといわれる「業務経歴」や「業務内容の詳細の説明」等も含め、全てQAリストにまとめます。

質問を考えるときは出来るだけ自分が聞かれたら詰まりそうな点を考えてみると良いです。そうやって考えた質問と回答は、本番で該当する質問が出なかったとしても、考えた結果が本番で出てくる質問の回答に転用できるケースが多いからです。(技術士試験は一度しか受験していませんが、今まで受けてきた口頭試験から得た経験則です。)

なお、筆記試験の答案に関する質問が来る可能性があるため、自身の答案を思い出し、筆記試験の問題に対する回答を再度練り直す作業も実施しました。私の場合、実際に筆記試験に絡めたと思われる質問を受けました。

練習

QAリストが"ある程度"出来たら、Aに該当する部分を実際に声に出し、スラスラしゃべることが出来るよう練習します。特に「業務経歴」「業務内容の詳細」に関わる部分は時間を指定されるケースもあるため、3分や5分などのパターンに分けて話しきる事ができるような練習を繰り返しました。声に出して覚える、という事も重要なのですが、口頭試験は誰でも緊張しますので、その時にテキストで覚えているのと、発話という運動ベースの練習を積んでいるのでは、雲泥の差があります(少なくとも私はそう思ってます)。

Qの部分は特に読む必要はなく、試験官を想定して口で聞かれた事を想像し、ひたすらAの部分を繰り返します。重要な点はこの作業はQAリストが完成する前から行う事です。もちろん、完璧なQAリストが出来上がってからやる形でも良いのですが、実際に発話してみると、「文語体で読みづらかった」「助詞がくどかった」等の問題が絶対に出てきます。そのため、QAリストの作成⇒練習というよりは、実際はこの作業を同時並行で進め、QAリストのブラッシュアップを繰り返し続ける、というような作業になるはずです。

知識問題の学習

知識問題とは、口頭試験で聞かれる技術士法などに対する対策です。これは全受験者が同じような回答をすることになるため、比較的対策が容易です。私の場合は以下の参考書を見て勉強しました。

知識問題はそれほど覚える事が多いわけではなく、技術士制度に関わる内容を覚えるだけのため、それほど苦労はしないと思います。ただ、人によって聞かれ方は異なるため、技術士法上の定義などはある程度しっかり読み込むことをおススメします。

なお、この本は知識問題部分だけでなく、口頭試験全般について扱っています。私の場合、QAリスト法の練習を主眼に置いていたため、それほど読み込みませんでしたが、代表的な質問等は載っているため、その部分はある程度参考にしました。

模擬面接を受けなかった理由

技術士試験の対策サイトを見ていると、大体のサイトに「模擬面接は受けるべき」と記載してあります。私も基本的にはその意見に賛成です。受けられるのであれば受けるべきだと思います。私が受けなかった理由は模擬面接に払う対価と受ける事のメリットが私にとってはあまり釣り合わなそうだ、と考えたためです。*1

まず、模擬面接の最大のメリットは本番の空気感を何となく知れることだと捉えているのですが、そのメリットが大きな方は是が非でも模擬面接を受けるべきだと思います。万人に通用するわけでは無いと思うのですが、私の場合、本番の試験でガチガチに緊張する事は無さそうという感触があったため、このメリットはあまり大きくないと感じていました。

次のメリットとして「自分も思いもよらなかった方向からの質問を受ける事が出来る」というのもあると思います。これも非常に大きいと思うのですが、技術士試験は国家試験である以上、試験官に差異はあれど、ある程度の枠組みが決まっておりそこから外れる事はそうそう無いはずと考えていたため、受ける大きな理由にはなりませんでした。あくまで私の捉え方のため、ご参考までに。

最後に「豊富な経験を持つ模擬面接官からの指導を受ける事が出来る」というのもあるかと思います。これは明確に不要だと考えていました。「意味が無い」と思ったというわけでは無く、私の場合、指導を受けると、それが気になって本来作り上げたものを練り直す事に繋がり、かえって調子を落とすのではないかと思ったためです。試験申込書の作成・筆記試験・口頭試験と全ての対策を同じ講師の方に受けられているのであれば、強力に効果を発揮すると思うのですが、「口頭試験だけ」だとそのようなデメリットがあるのでは?と思ったことが原因です。

否定的な論調となってしまいましたが、これは「コストパフォーマンス」の問題であって、3点目の指導は不要と考えていたものの、その他の2点はメリットだと考えており、単に費用対効果が自分にとっては少ないだろうな、という観点で受けなかったという事のため、ご自身のとってそのコストが払うに見合う物であれば、迷いなく受けられることをおススメします。

最後に

私は幸い一次・二次共に初回受験で合格を勝ち取ることが出来ました。運もあったと思いますが、このブログに書いた内容を繰り返し実施していたことが突破に繋がったと思っています。技術士になったからと言って、自分の能力が底上げされるわけでは無いのですが、やはり「凄い」と言って頂く事もありますし、何より自分の自信に繋がっていると思います。情報工学部門の技術士受験情報は本当に数が少ないと思いますが、もしこの記事がどなたかの受験の役に立ったのであれば幸いです。ぜひ、合格をつかみ取ってください。

*1:あくまで私の考え方です。受講費を安いと感じていれば受けたと思います。

【資格】技術士二次試験(情報工学部門) 口頭試験編 前編

前回まで出願までと筆記試験対策について書きましたが、完結となる口頭試験について記載していきます。口頭試験片は非常に長くなりそうですので、前編後編に分けて記載します。

■出願まで:
pioneerinocean.hatenablog.com

■筆記試験対策:
pioneerinocean.hatenablog.com

口頭試験について

受験者の方には説明するまでも無いかもしれませんが、口頭試験は

  • 筆記試験に合格した人のみ
  • 筆記試験の実施された年の11月下旬~翌1月中旬のいずれかに実施*1

という形で実施されます。私は筆記試験に合格しているとは思っておらず、口頭試験実施時期に色々予定を入れてしまっていたため、口頭試験実施の通知が届いた後、慌てて予定調整を行う事になってしまいました。口頭試験の実施日は「いかなる理由でも」変更出来ません。筆記試験に自信がなかった方も、合格の可能性を考えて当該期間は出来るだけ空けておくようにしましょう。

私の口頭試験体験記

私自身の口頭試験についても当日の流れと共に記載しておきます。

  • 受験日:12月上旬の某休日 午後昼過ぎ
  • 場所:フォーラムエイト
  • 筆記試験の結果:選択科目Ⅱ:A 選択科目Ⅲ:B
試験開始まで

普段はスーツを着ないで仕事をしているため、久しぶりにスーツとネクタイを締めて余裕をもって渋谷に向かいました。服装の指定はありませんが、スーツ以外の選択肢は基本的に無いと思ったほうが無難です。

かなり早めに着いたため、飲食店で食事と業務経歴の最後の見直しを行ってから、フォーラムエイトに到着しました。フォーラムエイト到着後、試験票に指定された受付にて、試験票を見せて名前を伝えると、自分の試験会場と待合室を案内してくれます。試験開始前までは、待合室で待機することになります。*2

待合室は非常に広く、試験に臨む方が大勢待っています。無言で直前の見直しをしている方がほとんどですが、別の受験者と話をしている方もいました。私のすぐそばには、初対面の受験者同士で直前の見直しをしている人などもおりました。

試験直前10分前くらいに、待合室を出てトイレを済ませてから会場のある階に向かいます。各会場の前には椅子が一つ置いてあり、前の受験者の試験が終わるまではそこに座って待つことになります。前の受験者の試験が終わり次第、ドアが開いて試験官の方から中に入るよう声をかけられます。

口頭試験開始

口頭試験そのものについては、流れを思い出しながら記載します。試験官の方は50~60代の大学教授風の女性(試験官Aとします)と、官庁に務めていそうな40代くらいの男性(試験官Bとします)でした。主に女性の方から質問がされました。

試験会場は会議室のような部屋ですが、就職活動の面接のように、試験官と対面する形で試験を行います。入室後、椅子の隣に立って自分の名前と受験番号を告げると、「お座りください」と促されます。人に依っては着席後、場を和ませるような話をされることもあるようですが、私の場合はすぐに質問が飛んできました。

なお、以下の問答のうち、赤字箇所は私が想定していなかった、又は対応に苦慮した質問です。

試験官A(以下"試A")「では、業務経歴をどのような立場かを添えて簡単に3分程度で教えてください。」
私「業務詳細の部分は除外してよろしいでしょうか。」
試A「経歴の部分だけ簡潔に教えて下さい。
私「承知いたしました。まず、私は〇〇株式会社に・・・~以下略~」

試A「そのプロジェクトの中で、失敗事例はありますか。」
私「はい。○○のプロジェクトで△△という技術を使ったのですが、これは□□という処理を行うには非常に都合がよかったのですが、ユーザ側のインタフェースが限定される事と利用時に学習コストがかかるという問題を引き起こしてしまいました。」
試A「その失敗をどのように活かしましたか。」
私「現在やっている××の技術開発では、インタフェースを分かりやすくするため、tsv形式やRestfulなAPI形式でユーザや他システムとの境界点を分かりやすくするよう心がけています。」
試A「それだけではないと思いますが、他には何かありますか?
私「他には導入障壁を下げるために■■といった工夫をしたりしています。」

試A「別の分野について聞いていきます。AIについてですが、これを用いた開発で気を付ける事は何だと思いますか。」
私「AIとは機械学習を用いたコンポーネントとして捉えられると思いますが、テストパターンを作ることが難しいと考えます。」
試A「それはなぜですか。」
私「機械学習によって作成されたモデルは、入力によって何を返すかを事前に知ること、またそれが正確であるかどうかをテストケースとして事前に定める事が難しいからです。」
試A「ではそれをどのように解決しますか。」
私「私自身がそのような物を扱った経験から申し上げますと、モデル部分のテストとそれをコンポーネントとしてみたときの部分のテストを分けて考える事が重要だと思います。」

試B「今、テストのお話がでましたが、IoTのおけるテストについての問題は何がありますか。
私「IoTは様々なデバイスやシステムが繋がっていく形になるため、相手のインタフェースを想定したテストが必要になります。」
試B「それについての解決策は何かありますか?
私「自分の開発するコンポーネントについては、あらかじめインタフェースの仕様を定め、スタブやドライバに相当するモノを予め作って配布する事で、対向先の負担を減らすことができると思います。」

試A「技術士の3義務2責務について教えてください。」
私「はい。3義務が信用失墜行為の禁止、秘密保持の義務、名称表示の場合の義務、2責務が公益の確保と資質向上の責務です。」
試A「技術士として、今後はどのように貢献するつもりでしょうか。*3
私「えー、そのご質問は先ほどの3義務のお話に関連してでしょうか。」
試A「それでもいいですよ。
私「信用失墜行為については社会的な問題になるケースが多いため、それになりかけてしまった事象を積極的に社内共有するなどを行っていくことが重要だと思います。」
試A「信用失墜行為について仰っていますが、もしあなたがそのようなケースに遭遇してしまった場合はどうしますか。」
私「まずは利害関係者、直属上長と相談し、解決を試みたいと思います。」
試A「それでも解決しなかった場合は?」
私「社内の広域通報窓口がありますので、そちらに相談します。」

試A「ちなみにあなたの会社に技術士会はあるのですか?
私「はい。あります。入会したいと考えています。」
試A「何人くらい所属しているのですか?
私「申し訳ありません。具体的な人数までは把握しておりません。」
試A「これで試験を終わります。ありがとうございました。」
私「ありがとうございました。」

少し抜け漏れがあるような気がしますが、おおむね上記のような形です。時間としては20分と言われていたところ、18分で終了しました。文字にすると、私がスラスラ答えているように見えますが、実際はもっと多くの言葉数を費やしていたりすることが多いです。

私の口頭試験について

見ていただくとわかる通り、かなり想定外の質問がありました。

  • 「業務詳細」を中心に業務関連の話が展開されるはずが、そこをカットされた。
  • IoTについては受験年度の筆記試験では特に触れられていなかった。
  • 技術士としての貢献については話の流れから唐突に聞かれた。
  • 自社内の技術士会について聞かれるケースは想定外、ましてや人数まで聞かれるとは。

まず、1点目の「業務詳細」は口頭試験の中心となると聞いていたため、これをカットされるケースは想定外でした。結局、口頭試験中、私の提出した「業務詳細」について問われることはありませんでした。

2点目のIoT関連の話題については、全く想定外でした。試験問題がAIについてであり、そこの評価がBであったので対策はしていたのですが、IoTはその前年度で取り上げられた話題であったので、突然聞かれることは想定をしておりませんでした。

3点目の「技術士としての貢献」は問答としては想定していたのですが、その直前に3義務2責務の話から、合間を置かず聞かれたため、「3義務2責務に関する質問なのか」と私が誤解していたようです。試験官の方とのやり取りを冷静に思い出すと、恐らく3義務2責務以外の部分について求められていたような気がします。

4点目は「技術士会に入会するか?」という質問は想定していたのですが、「社内の」技術士会について聞かれることは想定外でした。私の所属企業はそれなりに大きい企業のため、技術士会が存在するかもしれない、と思われたのかもしれません

上記4点の想定外質問もそうですが、はっきり言って試験官が求めている物ではない回答をしてしまっている部分もあったと思います。ですが、結果は合格しておりましたので、口頭試験の態度としては、

  • 想定外の状況でも黙り込まないこと。その場で頭を回すこと。
  • どうしても分からないことは分からないと言ってしまうこと。
  • もし、言ったことを否定されても、落ち込んだり喧嘩腰にならないこと。
  • 頓珍漢な回答をしてしまったとしても、別の質問で取り戻せば良いと思うこと

といったところを順守する事が重要だと思います。

*1:試験要綱では「指定する日」としか記載がありませんが、土日以外の実施は無いようです。祝日の実施があるのかは不明です。

*2:受付・待合室・試験会場は同じビル内ですが、別の階でした。

*3:少し記憶が怪しいです。

THEOを始めてみました

フィンテック!!

元々、株式投資自体はかなり前からやっていたのですが、昨今話題のフィンテックのうち、投資の分野ではロボット投資がホットになってきています。

たまたま、会社の同僚でロボット投資サービスの一つであるTHEOを使っている人がいたため、私も始めてみました。

元々、社内の勉強会で運営会社の人が来てお話を聞く機会があったようです。私は行けてませんでしたが。

THEOについて

THEOは「お金のデザイン」社の提供するロボット投資サービスです。要するに、お金をいれておけば、あなたの性格に合わせて運用してあげるよ!というお任せ投資サービスですね。投資が初めての方や、投資はしたいけど、自分で運用するのが面倒くさい!という方にはうってつけのサービスだと思います。

theo.blue

投資会社の中でも先端技術を使った会社だけあって、サイトもなかなかカッコいいです。

ちなみに、同じようなロボット投資サービスにWealthNaviというのもあります。実はこちらにも口座を開設したのですが、別記事で取り上げようと思っております。

www.wealthnavi.com

口座開設について

口座開設は非常に楽です。証券会社の口座開設だと、申し込み用紙を郵送してもらって、そこに記入・押印をするケースが多いのですが、THEOの場合は全てネットでできました。

ポチポチ個人情報を記入していって、最後にマイナンバーを証明する写真をアップロードして終わりです。あとは待っていれば口座が開設されます。私の場合は入金ができるようになるまで、申し込みから3営業日ほどかかりました。

運用開始について

THEOでは申込時に設定したポートフォリオ(アンケートに答えていくと勝手に設定してくれる)に従って、勝手に運用をしてくれます。もちろん、運用にはお金が必要なので入金をしてから開始されます。私の場合は↓のようなポートフォリオが組まれました。
f:id:pioneer_in_ocean:20180522215003p:plain

ちなみに入金は銀行振り込みで行うのですが、*115時までに振り込むと最短で当日17時までには反映される、という説明があったので、15時までに振り込んだところ17時には反映されておらず、失敗したかと焦りました。

「最短で」とのことなので、無理も無いのかもしれませんが、必ずしもすぐに反映されるわけでは無い点、注意が必要です。さらに、「反映」は運用開始を意味しておらず、あくまで残高が見れるようになるというだけで、運用開始までには少々時間がかかります。私のケースでは2営業日で運用を開始しました。

THEOの良いところ

このサービスは投資サービスであるため、成績がすべてな面は否めませんが、とりあえず開始してみて良かった点を挙げてみたいと思います。

良かった点1:申し込みが簡単

繰り返しになってしまいますが、証券会社の口座開設に比べればはるかに簡単です。すべてネット上で申し込みを完了でき、ハガキ一枚が送られてくるだけでそれも別に何か記入するわけでは無く、「申し込みが完了した」という通知であるだけです。

良かった点2:海外投資を簡単にやってくれる

私は個人でも海外株を購入したことがあるのですが、日本の証券会社口座で海外株を買うと、とにかく手数料が高く、表示される情報にもディレイ(遅れ)があるため、日本株のように利益を上げる事が難しいです。THEOでは、海外株や海外債券などの商品購入を自動でやってくれるため、簡単に海外への投資を行いたい人にはもってこいだと思います。

THEOの気になったところ

反面、気になったところもいくつかありました。

気になった点1:「クイック入金」の対応銀行が少ない。

現時点では住信SBI銀行とじぶん銀行の2行しか、「クイック入金」に対応しておらず、その他の銀行は振り込みを行うしかないようです。ライバル?のWelthNaviはみずほ銀行などのメガバンクにも対応しているようなので、その点、THEOも拡充していただきたいと思っております。

気になった点2:すぐには運用開始しない。

私の場合、入金から2営業日で運用が開始されましたが、2営業日というのは投資の面からみると意外と長いです。特にTHEOは海外投資を多く組み入れているため、2営業日で大きな変動があったりすると、元々の目論見とずれてしまう部分があると思います。

そもそも「お任せ」のサービスなので、そこは急ぐべきところなのではないのかもしれませんが、入金後運用開始まで短ければ、もしいきなり赤字だったとしても納得感はあるのではないかと思います。


とりあえず、今のところは以上です。また定期的に運用状況をご報告したいと思います。

*1:クイック入金というのもあるが、使える銀行が限られている

九条改憲論者が護憲派の方々から受けてるかもしれない誤解

本日、憲法記念日という事で、ニュースアプリやらTV番組やらで憲法関連の情報が次々と流れてくる。このブログに政治的な事を書くのはどうだろうと思っていたが、改憲論者として思うところがあったので書いてみます。主語がデカかったりする部分があったとしたらお許しください。

私のスタンス

私自身は憲法九条は変更し、自衛のための軍事組織を持つことを明記するべきだと思っている。また、九条だけではなく、文民統制や軍事組織の統制、軍法会議の設置など、自衛のための軍事組織をはっきり認めた上でそれを縛ることを明記していくべきだと考えている。

別に「自衛隊員の士気のため」というお話では無く、現状では軍事組織を持たない安全保障は成り立たないし、通常の法執行が難しいような非常時に動くのが軍事組織である以上、それを憲法で縛っておかないと非常に怖い、という考えからだ。

要するに何が言いたいかというと、この記事は中立的な考えの人が書いてるわけではないよ!ということです。

護憲派の意見が響いてこない一番の理由

私は単なるサラリーマンであって、政治活動など何もしたことは無い。ただ、たまたま自分の人間関係の範囲で「護憲派」の方々がいたため、何度か話をしたことがある。(個人の付き合いで話をしたというだけで、別に護憲派の集会に殴り込んだとかそんなことではない。)

そこで言われるのが、戦争は二度と起こしたくはないとか改憲論者は戦争を起こしたいと思っているのかという事だ。ネット上やTV討論などでも戦争をしたくないから九条を改憲するなんてとんでもない!とかもっと極端な意見だと改憲論者は戦争をしたいなら、お前らが徴兵されろなどと言われる。

この点、すごく意識差が大きいと思うのだが、改憲論者の99%は平和が一番。戦争なんてとんでもない!と思っているのではないか。少なくとも私は日本が戦争に巻き込まれるのはまっぴらごめんだ。

護憲派も単にキャッチコピーのようなものとして「九条=平和」という図式で言っているのかもしれないが、改憲派も別に戦争なんかしたくないわけで、九条を変えさせないために「戦争反対!」と言われても、「え・・ああ・・そうっスね」と面食らうだけで、あまり響いてくるものが無い、という結果に陥っているのではないか。だってこっちも平和が大事なんだもの。ニュースで流れてくる、護憲派集会のテーマでも「平和」「命」などのテーマが踊っているが、それらが重要であるというところは、改憲派の大半も同意するところではないだろうか。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/5/56/Peace_Statue_of_Nagasaki_20150926.jpeg

「対話が重要」なのも良く分かってる

また、護憲派の方々からもう一つ良く言われるのが「武力での解決なんてとんでもない!対話で解決すべき!」という内容。たぶん、改憲論者の大半は対話が重要なのはわかってる。ちょっと外交交渉がこじれたくらいで「よろしい、ならば戦争だ。」みたいな事は時代遅れ甚だしいと思うし、武力による解決という選択は行うべきではないと思う。

護憲派の方々のご意見を聞くと外交交渉の解決策として「対話」と「武力」が両立しえない、とお考えなのではないかという気がすることが多い。つまり、対話が重要なので、武力の準備をするなんてとんでもないし、武力の準備を選択するような奴は対話をはなから捨ててかかってる、というようなことだ。でも、「対話が重要」という事も別にわかってるし、そう思っている。

結局のところ、改憲派の大多数も、平和が大事だと思っているし、外交交渉は対話で解決すべきという点は護憲派とそう変わりない気がするので、その点で何か言われても『え、そんな「人間が生きるのに空気が要りますよね」みたいなことを言われても…』という話になってしまうのではないか。いまいち議論がかみ合わない一番のポイントである気がする。

ちなみに、直近で朝日新聞の出していた憲法に関する世論調査「あなたは、安全保障を考える上で、軍事的な面と外交や経済などの非軍事的な面ではどちらの面がより重要だと思いますか。軍事的な面ですか。非軍事的な面ですか。」等という項目があったが、この考えがそのまま違和感の正体である。だって「水と空気とどっちが大事ですか?」と聞かれても「どっちも大事です」としか答えられないし・・。

www.asahi.com


憲法に軍事組織が書かれていなくて怖くないのだろうかという疑問

護憲派の方々の中でも人によって分かれる部分だと思うのが、「自衛戦争は是とするのか」という点である。若干の誤謬を恐れずに言うと「自衛隊を認めるのか否か」という事に繋がる。政党で言うと、自民・公明はいわずもがな立憲民主党民進党希望の党日本維新の会自由党自衛隊は認めており、廃止しようとも思っていないようだ。日本共産党は「将来的に廃止」の立場であり、社民党は良く分からない。

少なくとも政党の勢力と主張を見る限りだと「自衛隊は存続」と思っている政党が大多数であり、世論調査でも「自衛隊を無くそう」と思っている人はあまりいないようだ*1

護憲派の中には「九条が自衛隊の活動を抑制的にしてきた」と仰る人がいるが、はっきり言ってここは納得できない。理由は単純で、九条に自衛隊の事は書いてないし、どの範囲で活動するなんて規定されてないからだ。「いや憲法は理念的な物であり、自衛隊を明記しなくても自衛権は認められているから。」という主張も聞くが、これはそれっぽいし、実際、政府の憲法解釈はそれで動いてきたのだろうが、護憲派の方々は「自衛隊の活動を抑制的にしたい」という主張をお持ちの方が多いように見えるのに、「自衛隊憲法に書いて、その範囲や権限を明確化しよう」という主張の方を見たことが無い。縛られていない事実上の軍事組織が存在しているような状態であるのに、怖くはないのだろうか。

これに対して、「いや、そもそも一行政組織である自衛隊を特別視して憲法に書くことがおかしい」という主張も見たことがある。これにもちょっと納得がいかない。冒頭にも書いたが、軍事組織というのは、通常の法律適用が出来ないような環境下で活動するものであり、かつ軍事組織は国家最大の武力を持つ組織であり、その構成員も他の行政組織よりも巨大になる。自衛官民進党議員に対して暴言を吐いた事件で「一歩間違えばクーデターだ」という批判論調も見たが、実際に軍事組織はクーデターとかを起こすような能力も持ち合わせていると考えたほうがいい。(今の自衛隊がクーデターを起こす組織、と言いたいわけでは無い。)要するに「通常の行政組織」では片付けられないのが軍事組織であり、だからこそ諸外国の憲法には軍事に関する条項がある事が多いのだと思うし、日本でも憲法に軍事組織を明記し、その権限と役割、統制原理などを記載すべきだと思うのだが、なぜこのような意見が「自衛隊の活動を抑制したい」側である護憲派から出てこないのかがちょっと不思議。

ちなみに、私は護憲派政党の中では、共産党の主張が一番シンパシーと感じる。何故なら、共産党は将来的目標とはいえ、九条の完全実施(=自衛隊の解消)を取り下げておらず、「自衛隊(≒自衛のための軍事組織)は必要だ。でも九条を変えたくない。」と言っている他の護憲派政党よりはよっぽど筋が通っていると思えるからだ。勿論、私自身は自衛隊を無くすべきとは思っていないので、その主張に同意する事は無いが。

https://lh3.googleusercontent.com/-T4jpTF5_aVQ/U0Jh0cBsSvI/AAAAAAAARlc/ZUGkwNkHeGs4HyVA01Mma1yazN0xp9NKQCHMYBhgL/04_059.JPG

身内の集会で気炎を上げるより、平場で議論してみてほしい。

これは憲法に限った話では無いのだが、ニュースを見ていて良く流れてくるのが「護憲派が〇〇人動員した集会を開いた」「改憲派の○○会議が大会を開いた」とかそういったニュース。基本的に護憲派の開く集会に改憲派の講演が行われることは無いし、逆もまたしかり。さらに、自分と逆のスタンスの集会に参加する事というのはほぼ無いはず。もし自分とは逆のスタンスの集会に参加する人がいたとすれば、その人は「相手の話を聞こう」と考えている相当意識が高く、尊敬すべき人だと思う。

要するに、護憲派改憲派も自分と同じ主張の仲間内で気炎を上げたところで、「よっしゃ、やってやろうぜ!」以上の意味は無く、興味ない人や逆の主張の人を取り込むことは出来ないのではないか。それよりも、相反する主張を持った団体の中心人物達が平場で議論するのを見てみたいと思う。今日の夜もNHKで各政党の代表が冷静に憲法論議をしている番組を見たが、ああいう場を民間団体でももっと増やしてほしい。何より、身内だけで気炎を上げているだけになっていると、何やら自分の意見に反対している人がモンスターか何かのように見えてきて、対立が精鋭化しすぎてしまう気がする。

あとは、「憲法改悪」とか「憲法改良」みたいな表現で別の視点の人を「善」と「悪」のような単純な対立構造に見せるようなこともあまり良くないと思う。憲法改正は第96条に書かれている条項に従って行われる改正であって、改悪とか改良とかいうのは客観的に存在するものではないのだから。「憲法改正投票は日本を分断してしまう」という意見もみるが、その前に冷静な議論が積み重ねられていたのであれば、仮に憲法改正国民投票が行われ、どのような結果になったとしても「日本が分断」されることは無いのではないかと思う。

まとめ

長くなってしまったが、要するに改憲論者の大部分も別に戦争なんかしたいと思ってないし、命も平和も大事だし、「外交においては武力より対話が重要」と思ってるんじゃないですか、少なくとも私はそうですよというお話。もちろん、護憲派の方々が大前提として「命は大事。平和は大事。」と仰ることは自由ではあるのだが、九条改正論議でそれを前面に押し出して言われても「あっハイ」となるだけで、改憲論者側には伝わりづらいんじゃないかなぁ、と思う。単なる一サラリーマンの戯言に過ぎませんが、もし読んでくれた方がいらっしゃったとしたら、とてもうれしいです。

【資格】技術士二次試験(情報工学部門) 筆記試験対策

前回に続いて技術士二次試験の筆記試験対策について記します。振り返って書いてみたところ、だいぶ長くなってしまいましたため、読みづらい部分は申し訳ありません。

技術士二次試験の筆記試験はいくつかのパートに分かれて試験がされます。
私の受験したH29年度では以下のような構成でした。*1

  1. 必須科目Ⅰ:択一式で20問から15問を選び回答。部門で共通の問題。
  2. 選択科目Ⅱ:論述式。問1は4つの問題から2問を選択、問2は2つの問題から1問を選択できる。
  3. 必須科目Ⅲ:論述式。2つの問題から1問を選択できる。

後述しますが、試験は一日がかりで実施されます。私は東京会場を選びましたので、場所は東大駒場キャンパスでした。(ちなみに一次試験は府中の東京外語大だった気がします。)

対策に使用した参考書

一次試験と異なり、Amazonで買えるような情報工学部門の試験対策本はほぼ存在していないようです。そのため、私は「新技術開発センター」の出している参考書「解答事例集」を購入しました。

pe.techno-con.co.jp

5,000円と書籍としては少々お高いですが、情報工学部門においては、情報が毎年アップデートされている参考書というだけでも貴重であるため、ケチらず購入をいたしました。全ての選択科目に対して、論述問題の記載例なども網羅されており、買って良かったです。

筆記試験全般のお話

技術士の筆記試験はとにかく長いです。といっても論述問題を回答しているときには一瞬に感じますが、実際は各パート2時間程度の集中を強いられるため、頭がヘトヘトになり、終わったときには半ば放心状態であったことを覚えています。

少し分野が異なりますが、よく「受験後は疲れる」「長い」と言われるTOEICは、2時間の試験ですし、比較的分野の近いIPAの高度試験であっても、2時間のパートは最後の午後Ⅱだけです。

また、情報工学部門を受験する方はコンピュータと一日向き合う事はあっても、一日鉛筆を使い続けるという事はあまりない方も多いのではないかと思いますので、地味に体力も削られます。

集中力に自信の無い方は、自宅で時間を測って過去問を解いてみる、他の試験を受けてみて集中力が続くか試してみる、などの方策を実施してみたほうが良いと思われます。

必須科目Ⅰの対策

必須科目は、選択科目問わず部門共通で出てくるため、情報工学全般の知識が問われます。こちらの勉強は以下の二つを実施しました。

  • 過去問を解く。
  • IPAの過去問(選択問題)を解いてみる。

技術士試験の過去問を解くことでざっくりとどのような問題の出し方をされるかの当たりを付け、同じような系統であるIPAの過去問をいくつか解きました。必須科目で出る試験は自分の考察が必要な問題が出るというよりは知識試しに近いため、「出来る限り問題を解く」というアプローチが正攻法だと考えました。

この部分は合格ラインの点数を取れればよいですし、問題も20問から15問選択できるようになっているため、それほどがっちり対策をするというよりは時間があるときに問題を解いてみる、という程度で済ませました。

なお、必須科目Ⅰについて、私は合格ラインかなりギリギリでしたが、口頭試験でその部分を問われることも特にありませんでした。合格点が取れていれば口頭試験に影響するようなことは無いのかなという印象です。

選択科目Ⅱ・Ⅲの対策

解答の構成に関する学習

筆記試験の本番ともいえる箇所です。この部分は前述した新技術開発センターの参考書である「解答事例集」を中心に使いました。(というより他に参考にできるものがありませんでした…)

選択科目は記述問題であり、出題される問題に対して必ず正解が一つという類の物でもありません。そのため、解答事例集の使い方も、問題を解いて答え合わせをする、という使い方ではなく、問題を見た後、いきなり答えを見てしまっていました。自分とは別の観点で解答が書いてあった場合、答え合わせができるわけでもなく、かつそれが不正解とも言えないためです。

解答事例集の答えで何を見るかという点ですが、一番重要視したのは各解答の 文章の組み立て方 です。本番では制限時間内に文章を書き続けなくてはならない以上、解答の文章構成は非常に重要であり、解答を書き始める前に考えなくてはなりません。

解答事例集の答えは「技術士試験でこう記載すると評価されるであろう」内容が記載されておりますので、文章をどう構成するか、個別の文はどのような書き方をするのか、どういうときに図を使っているか、という部分を分析するように読みました。私は「ソフトウェア工学」を選択していましたが、他の科目の解答も文章構成の観点では非常に参考になりますので、全解答に目を通したと思います。その上で、「自分だったらこの問題はこう解答する」というシミュレーションを行いました。

上に記載した「シミュレーション」ですが、実際に原稿を書いてみたわけではなく、ざっくりと頭の中で「こんな感じの文章を書くかな」という事を考えるだけです。これは知識ではなく、文章の書き方の訓練であるため、もし分からない分野の問題が出てきたとしても、その分野をネットで調べて「ああ、こういう意味か」と理解できた時点で文章を頭で構成してみる、という作業を繰り返すような形を行いました。

知識部分の学習

上に記載したのは解答の書き方の学習ですが、出されている問題の意味が理解できなければ、解答もしようがありません。そのため、知識部分の学習も行いました。といっても、選択問題は〇×問題ではないため、過去問ではどのような内容が出ていたかを調べたあと、自分の選択分野について関連しそうなワードをネットでざっくりと調べていったような形です。例えば私の選択科目である「ソフトウェア工学」であれば開発技術やプロジェクト運営の内容が多かったため、それらに関連しそうな部分を調べていきました。

また、二次試験の申込時に「専門とする事項」を記載すると思いますが、申込要領に選択科目と専門とする事項の対応例が載っていたため、その部分をみれば自分の選択科目にどのような分野が出てくるかは概ね当たりが付けられるかと思います。もう一点重要なのは、いわゆる「流行り」の出題がされる可能性もある、という点です。私の合格した2017年度の試験ではAIに関する出題が出ましたし、その前はIoTやアジャイル開発、クラウドに関する出題もされていたようです。別記事で書きますが、口頭試験でもその手の流行分野について問われましたので、ご自分がその手の分野に関係ない方でも、一通りさらっておくのが良いかと思います。

その他の留意事項

一部重複する部分もあるかもしれませんが、そのほか試験対策や本番で心がけた点を記載します。

机にはほぼ向かわなかった

あくまで私の方法ですが、筆記試験全般の対策として、いわゆる机に向かっての勉強はあまり行いませんでした。上に書いた対策はいずれも参考書があれば、机に向かわなくとも実施できる内容が多いためです。技術士の筆記試験で特に重要なのは記述問題の部分ですが、この部分も「あるテーマに対してどのように文章を組み立てるか」を頭でシミュレーションしてみる事を繰り返し行っていたため、原稿用紙は一枚も書いていません。このやり方が正しいかどうかはわかりませんが、原稿用紙を書いている時間を取るよりはシミュレーションをこなすほうを優先したこと、またアウトプットとして原稿用紙を書いたところで採点しようがなかったためです。

ただし、以下のようなケースの場合は、原稿用紙と向かい合う時間を取ったほうが良いと思います。

  1. 添削してくれる人がいる場合
  2. 「制限時間内に文章を大量に書くこと」に自信が無い場合

前者は当然添削してもらうためには書いたものを用意する必要がありますので、原稿用紙に向かって書く必要があります。

後者についてですが、「制限時間内に文章を大量に書く」とき、私自身は、

  1. 問題を全部見て、結論部分を決める。
  2. 論理展開(起承転結)を考え、ざっくり何行くらいで書くか決める。各部分(例えば"起"の部分)をどのような展開に持っていくか決める。
  3. 決めた内容に従って、書きだす。細部は書きながら考える。
  4. 書いている最中に決めた展開や論理に矛盾がないかは逐次チェックする。また二・三文を書いた時点で、文中で何かおかしな表現がないかはチェックしてみる。

という形をとることが多いのですが、この3,4の部分に自信のない場合は実際に書いてみるという事をやったほうが良いように思います。上に書いた「シミュレーション」はこの1,2のトレーニングに当たります。3,4の部分は実際に書いてみて慣れていくしかないため、この部分を鍛えるには机に向かって原稿用紙を相手にする作業が必要でしょう。

記述ではとにかく鉛筆を止めない

実際に受験してみて感じたのは、記述試験はとにかく時間が無く、一回仕上げた後に大きな見直しをしている時間はほぼありませんでした。試験時間中、とにかく鉛筆を止めずに書き続けてその状態でしたので、時間的余裕のある試験ではありません。

そのため、一つ一つの文章を推敲しながら書く余裕はありません。とにかく鉛筆を止めないで書き続ける事が重要だと思います。集中して鉛筆を動かし続けていると、不思議と次に書くべきことが頭に思い浮かんでくる、という状態に入ることができます。

絶望せずに試験を全部受けること

二次の筆記試験は多段構成であり、どれか一つでも合格点に達しない場合、全体として不合格となります。また、例えば必須科目だけ合格したとしても、免除などもありません。そのため、受験していて「ああ、ここでだめかもしれない」と思ってしまうと、一気に次の科目を受ける気が失せてしまいます。特に試験で頭が疲れた状態だと、「かえって休みたい」気分も相まって、途中で帰りたくなります。

もちろん、強い意志のある方には釈迦に説法でしょうが、あきらめずに最後まで受けることが重要だと思います。私自身も、実際必須科目や選択科目Ⅱの出来が自分では良くないと感じ、途中で放棄しようかとも思ってしまいましたが、結果としては合格する事が出来ていました。

特に「選択科目Ⅱ・Ⅲ」は試験官が見て評価をしますので、自分では「ああダメだった」と思っても予想より良い評価をされる可能性は大いにあります。最後まであきらめず試験に臨むことをおすすめします。

選択科目Ⅱ・Ⅲは良い得点を取るよう努力すること

何を当たり前の事を、という内容ですが、選択科目Ⅱ・ⅢのいずれかでB評価があった場合、筆記としては合格となった場合でも、口頭試験でその部分を問われる可能性があります。

私は選択科目ⅢがB判定でしたが、案の定口頭試験でその部分を問われました。他サイト様でも「口頭試験でB判定をA判定に出来るような応答が出来ないと応答は難しい」という記載がありましたが、恐らくその通りかと思います。そのため、選択科目Ⅱ・Ⅲは最低限合格すればよい、という気構えではなく、より高い得点を採れるとあとが楽なのだと思います。

*1:近い将来、二次試験の形態が変わるというお話も聞きましたので、変わっている可能性もあります。

【資格】技術士二次試験(情報工学部門) ~二次試験受験出願まで~

IT関連の資格では少々マイナーですが、技術士情報工学部門)の二次試験に合格しました。
ITではIPA情報処理技術者試験が圧倒的に有名ですが、「技術士」は問題解決能力や説明能力に重きを置いた試験であり、知識的な面ではない部分の能力も試せる、と思った事が受験動機です。

情報工学部門の技術士試験に関する情報は圧倒的に少なく、私自身も苦労いたしましたので、これから受験される方の一助となればと思い、受験の記録を残しておきたいと思います。

私の受験は一次試験・二次試験共に独学での勉強となりますので、「自分はどうしたか」というレベルの情報となります。独学でも結果的には合格する事が出来ましたが、試験の性質上、他人からの添削や指導といったものを受けられるのではそれに越したことは無いと思います。

一次試験の突破

技術士は多段階の試験(一次試験⇒二次試験筆記⇒二次試験口頭)であるため、まずは一次試験の合格が必要です。私が一次試験を受けたのは平成22年であるため、現在とは異なり学歴による共通科目の免除がありましたが、現在は共通科目自体が無くなったようです。

少々、昔の情報になってしまいますが、一次試験自体は大学の理系学部を卒業されている方であれば、「基礎科目」の部分は一般教養に近い内容であるため、市販の参考書を使って勉強するだけでもそれほど難しくはないかと思います。二次試験と異なり、一次試験の基礎科目は参考書も多く出ております。*1

また、「専門科目」の試験については、情報処理技術者試験の基本情報~応用情報程度の知識があれば、それほど苦戦はしません。私も受験当時は応用情報技術者を取得しておりましたが、そのレベルであれば、技術士会のサイトで公開されている過去問を流し読みする程度で何とかなった記憶があります。

確実に勉強が必要な個所としては、「適性科目」の部分です。技術士試験は技術士法に基づいて実施されている試験であるため、法律の規定や目的、技術者倫理、最近の動向などが問われます。技術者倫理や最近の動向については、「普通に考えればわかる」物もあるのですが、技術士で無いエンジニアが、技術士法の事を普段意識する事はほぼ無いと思いますので、その点については1から勉強が必要です。これも参考書が何冊も出ていますので、1冊購入して勉強するのが良いと思います。

二次試験の出願

技術士二次試験の出願は、単に試験を受けることの申請だけでなく、

  • 「受験科目選択」
  • 口頭試験で使われる「専門とする事項」
  • 口頭試験で使われる「業務経歴表」

という重要な事項を記載することになります。

受験科目選択

筆記試験、口頭試験ともにこの受験科目選択は重要な事項です。筆記試験では、科目によって問題が異なりますし、口頭試験では、試験官の方はこの科目と「専門とする事項」を基に試問をしてきます。

私は過去の経験から当てはまるのは「ソフトウェア工学」「情報システム・データ工学」「情報ネットワーク」の3つが考えられましたが、「業務経歴票」に記載する業務詳細の内容や過去問の確認を行った結果、「ソフトウェア工学」が最も適していると考え、選択しました。

専門とする事項

これは主に口頭試験で重要な意味を持つようです。試験官の口頭試験はこの記載を見て、どのような質問をするかを検討していると考えられます。ここの記載は自由な内容も認められていますが、詳細な記載をするよりは記載をするよりは、技術士会が提示している物から選ぶ形が無難かと思い、「科目表」の中から選択をしました。

口頭試験前に「しまった」と思ったのですが、私は受験科目に「ソフトウェア工学」を選んだにも関わらず、科目表に書かれているソフトウェア工学の一分野と情報システム・データ工学の一分野を2つ選択し、記載してしまっておりました。

・そもそも併記は許されるのか?専門であるから複数事項を記載するのはNGでは?
・「ソフトウェア工学」を選択しているのに、情報システム・データ工学の分野を併記しているのはまずいのでは?

と危惧しておりましたが、結論を申し上げると、出願時や口頭試験時にその点を突っ込まれることは特に無かったため、問題視はされていなかったのだろうと思います。

業務経歴票


受験申し込みで最も苦労するのが、「業務経歴票」の部分だと思います。口頭試験では、この部分の内容が合否を分けるといっても過言ではないといわれています。

私は2週間程度の期間で集中して書き上げることにし、毎日集中して書いては推敲し、頭を空にして読み直し、おかしい個所を書き直すといった作業を行っていました。ただ、どうしても一人で作業していると自分の前提知識や主観が入った文章になってしまうため、可能であれば、他人に見てもらう事をやったほうが良かったと思っております。

「業務内容」の箇所

経歴票にはまず、勤務先と業務内容を記載する箇所がありますが、ここの業務内容をいかに書くか、という所で非常に悩みました。私自身が心がけたところとしては、

  • 簡潔過ぎず、かつ細かすぎないよう一つの業務内容は2・3行の記載に留める。また、口頭試験で業務内容を説明することになったときのことを考え、一息で言い切れる程度の文章にする。
  • 情報工学での業務内容は、「開発」という用語を使いたくなるが、技術士法に書かれた技術士の定義は、「計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者」であるため、出来る限り、「計画」「研究」「設計」「分析」「試験」「評価」の言葉に置き換えて記載する。

の2点でした。

「業務内容の詳細」の箇所

この部分が最も悩む箇所だと思います。書く内容が「技術士にふさわしい仕事である」という事が求められると共に、わかりやすく、簡潔に書かねばなりません。

私はとある技術開発の事を記載したのですが、文章の構成としては、

  1. "概要と目的"を二行。この業務の簡単な説明と目的を記載。
  2. "立場と役割"を一行。どのような立場で何を担当したのかを記載。
  3. "技術的内容"を十二行。実際に実施し、立案した内容やその過程を記載。
  4. "成果"を三行。業務によって得られた社会的成果を記載。

という構成で記載をしました。これも特に決まりがあるわけではないので、記載する内容によっては全く別の構成もあるのだろうと思います。「技術的内容」にもっと内容を割く必要があるのであれば、「成果」は無くても良かったかもしれません。

この中でも最も重視したのは当然「技術的内容」の部分です。記載方法に正解があるわけでもないですし、内容の性質上、合格者の方が記載した内容が公開されているわけでもないのですが、インターネット上の情報を探してみた限りでは、

  • 技術士にふさわしい」と思われるような工夫点が見られること。
  • その工夫点が結論だけではなく、発想の過程がわかること。
  • 「一回読んで理解できる。」ようなわかりやすさを心がけること。
  • 必ずしも予算や社会的影響が大きいプロジェクトである必要は無い。

というアドバイスが多くあったため、私もそれを意識した記載を行いました。

構成としては、起承転結を明らかにするため、

  1. ○○が問題である。
  2. 従来の解決策はこれがあった。
  3. しかし、△△が障害でそれを採用できない。
  4. そこで、□□という手段を考えた。
  5. 結果として問題が解決できた。

というような流れでの記載をしました。

また、自分自身で心がけた部分としては、「これを読む試験官の方は、知的水準が高く、その道でも優れた能力を持っている方。しかし、自分の業務分野に精通しているとは限らない。」と前提を置いて記載をしたことです。つまり、情報工学における汎用的な用語は躊躇なく使いますし、業務の問題点もちゃんと書けば理解してくれるだろう、とある意味で決めつけつつ、自分の業務分野でのみ通用する特殊な用語は使わず、前提知識がいる部分は出来るだけ省くか平易に書く、という事です。

「業務内容の詳細」の分量がもっと多いのであれば、用語説明などをカッコ書きでいれつつ、記載するという方法も採れるのですが、如何せん、それほどの記載スペースがあるわけでもないため、より詳しい説明をしたくなる衝動を抑え、平易な記載にすることに労力を使いました。

まとめ

一次試験はマークシート形式ですし、ある程度の知識を習得できていれば突破はそれほど難しくは無いと思われますが、二次試験は出願時点から試験が始まっているといっても過言ではありません。

特に業務経歴書の部分については、受験申し込み後には一切の変更が出来ず、書いた内容で戦うしかありません。私も出願時点では、できる限りの努力をして記載内容をブラッシュアップしたつもりではありましたが、どこかで「どうせ筆記試験を通らないかもしれないから、まぁ、これで良いだろう。」と思っていた部分は否めず、筆記試験の合格通知を受け取った後に非常に焦って自分の申込書を何度も読み直しました。

そのため、二次試験の出願にあたっての最大のポイントは「必ず自分が筆記試験に合格し、口頭試験を受けるという前提で記載をすること」だと思います。この記事を読んでくださっている方は、くれぐれもその点をご留意いただければと思います。

*1:後述しますが、情報工学部門の二次試験はほぼ参考書が存在しません。

【登山】富士山登ってきた③ ~ルート選び編~

とりあえず、装備は一通り整ったので、いざ富士山!と言いたいところですが、富士山は静岡と山梨にまたがっており、そもそもどこから登れるのやら。

ルートについて

一緒に登る仲間と調べると、大きく分けて4つのルートがあることが分かりました。

ルート名 往復距離 特徴
吉田ルート 約14km 初心者向け。途中に山小屋も多く、登山者も多い。
富士宮ルート 約8.6km 吉田ルートの次に初心者向け。短い分、急に高度が上がる。
須走ルート 約13km 中級者向けと言われている。長さはそれほどではないが標高差がある。
御殿場ルート 約18km 上級者向けと言われている。とにかく長い。

難易度としては
(易しい)吉田ルート<富士宮ルート<須走ルート<御殿場ルート(辛い)
のようですが、登山客の多さと反比例するため、渋滞はしないというメリットがあるようです。

また、一言で難易度と言っても、

  • 吉田ルートはとにかく混むため、頂上付近は大渋滞。自分のペースで歩けない。
  • 富士宮ルートは高度が急に上がるため、高山病のリスクが上がる。
  • 須走ルートは頂上付近が吉田ルートと共用のため、一部大渋滞。でも砂走*1がある。
  • 御殿場ルートはとにかく空いている。大砂走がとても楽しい。

等という特徴もあり、一概には語れないようです。

仲間とも相談したところ、
「やはり初心者だから吉田じゃない?」
「いや、でも砂走は楽しいらしいぞ。」
「プリンスルート*2ってのもあるから、あえてそこにチャレンジしよう。」
などいろいろな意見が出ました。

この仲間たちは私以外、全員スポーツ経験者であり若者のようなチャレンジ力のあるメンバーばかりです。(実際は全員30歳~32歳)

つまり、ここで無謀な決定がされると一番ヤバイのは確実に私。
この時、あと数か月で子供が生まれる時期であったもあり、生きて帰るため、必死の説得を試みました。

「私たちは皆登山初心者だし、初心者向けのルートを選ぼう。」
「とにかく、短い事が一番の正義*3だと思う。」
「吉田ルートは頂上付近は激込みになるらしいし、体力消耗につながるのでは。」
と主張した結果、私たちの富士登山富士宮ルートに決定しました。

登り方(?)について

ルートは決まったのは良いものの、もう一つの問題が「登り方」。登り方と言っても、手段の選択肢ではなく、「日程」のお話です。これも調べてみると、登るための日程としては以下の物があるようです。

日程名(?) 特徴
一泊二日 朝~お昼ごろから登り始め、途中の山小屋で一泊。翌日早朝に山頂を目指し、そのまま下る。
弾丸登山 深夜に登り始め、翌日早朝に山頂到着。そのまま下る。
二泊三日 お昼ごろから登り始め、途中の山小屋で一泊。翌日頂上を目指し、下山途中に一泊。三日目に五合目まで下りる。

二泊三日の場合、五合目に一泊して高地順応するケースもあるそうですが、おおむねこんな感じ。一般的には一泊二日で無理なくアタックする人が多いようです。

ただ、私の仲間に一泊二日が難しい仲間がいたため、我々は最もリスクの高い「弾丸登山」をやることになってしまいました。

結論から言うと、弾丸登山でも大きな問題は無かったのですが、実際に体調が悪くなる人も多いらしく、管理側からの自粛要請なども出ているようなので、積極的なおススメは出来ません。

私は富士山の山小屋に泊まったことは無いのですが、実際に泊まった方の話などを聞く限りでは、

  • やはり、高山病や体力的なリスクは山小屋泊の方が低いと思う。
  • ただ、富士山は毎年混雑している山であり、山小屋の寝る場所も寿司詰めの事が多い。
  • 慣れていない人は、結局眠れず、あまり体力回復にはつながらない場合もある。

という意見もありました。ただ、私も登っていて、雨や強い風にさらされましたので、それを防いで休めるだけでも山小屋に泊まる価値はあるのかな、と思います。


そんなこんなでルートも装備も整ったので、ようやく登ります。

*1:クッション性のある砂場のような場所で、下りに走って降りると楽しいらしい

*2:富士宮ルートから御殿場ルートに横切る両取りルート。皇太子殿下が通られたため、プリンスルートというらしい。

*3:あの頃はそう思っていた。登山経験のある方はお分かりだと思うが、そんなことは無い。短くても辛い道はあるし、長くても楽な道はある。